「和室にもマッチするインテリア『北欧家具の魅力』」

北欧家具は言えば、シンプルでスタイリッシュな家具として、日本でも人気の家具ではないでしょうか。
インテリアショップでも、北欧家具は数多くの取り扱いもあり、普段から目にしている方も多くいらっしゃることでしょう。
今回は、愛用する方も増えている北欧家具についてご紹介をしていきます。

■流行よりも、トラッドなスタイルが素敵な北欧家具

北欧のインテリアスタイルは、シンプルなデザインと木のぬくもりを取り入れたナチュラルさを基調に、モダンなスタイリングとなっています。
北欧であるスウェーデン、フィンランド、ノルウェー、そしてデンマークはヨーロッパ大陸の北に位置しているエリアです。
冬の日照時間は短く、人々は室内で過ごす時間が長い国土のため、家屋の居心地の良さを重視したインテリアにこだわりを持っています。
また、デザイン性もさることながら、家具の造りは機能性にも富んだ構造となっており、使い方とメンテナンスをきちんと行えば100年以上もその品質は落ちないとも言われています。

■北欧家具には、一生モノと言われるクォリティがある

北欧家具は、素材の木材が高級で高い技術力を持って造られており、価格も高価な家具ですが優れた製品である証が、半世紀以上経過しても朽ちることのないクォリティがあります。
つまり、北欧家具は購入した人と共に年齢を積み重ねていき、ライフスタイルを彩ってくれる人生のパートナーのような存在なのです。

◇北欧家具の特徴と素材について

北欧家具に使われる素材の材質は、天然木化粧合板（ツキ板)と呼ばれるものです。これは、高級で上質な無垢材を薄いシートにスライスしたものを、合板に貼り付けています。
貼り付けも、家具の表面全体が木材の木目の流れをきちんと捉えた状態を造り出しているところが、北欧家具の特徴で他の家具にはあまり見られない優れたポイントです。
このような加工で造形している表面であることから、直接表面に熱いものを置いたりしますと変色や染みができてしまう可能性があります。
北欧家具は、汚れが気になる個所を削って修繕することは難しいため、熱いものを置くときなどは充分にご注意ください。
北欧家具に使われる代表的な木材は、チーク材、ローズウッド材、オーク材の3種類があります。
ヴィンテージ北欧家具の深みある艶は、それぞれの木材の特徴を生かして作り上げられています。

■北欧家具の代表的な木材3選

◇北欧家具の定番木材、水に強いチーク材

木肌の色は、黄褐色で細かい縞模様が特徴であるチーク材は、シソ科チーク属の落葉性高木です。
材質は堅く伸縮率が小さく、木製タールのオイルが含まれていることから、水に強く耐久性に優れ、家具以外にも船舶などの建築材として使用されています。
チーク材は、家具の高級木材として知られるウォールナットやマホガニーに並び、世界の銘木として有名です。
材質は堅いのですが、曲げ木や圧縮などの加工はしやすく、家具造作に向いておりデンマーク製の北欧家具にはチーク材が多く活用されています。

◇妖艶な赤紫色が特徴のローズウッド材

赤紫がかった色調がとても美しいローズウッド材は、18世紀後半に高騰したマホガニー材の代わりに、木目が美しく頑丈で害虫に強いことから家具の素材に使われるようになりました。
日本でも、古くから和家具に使用されてきた素材の「紫檀(シタン)」はローズウッド材です。
上質な雰囲気をもつチーク材と同じく、ローズウッド材は北欧で家具の素材として多く活用されました。
現在、ロースウッドはワシントン条約で絶滅危惧種に指定されたため、入手困難となり大変貴重な木材のため、ローズウッドのヴィンテージ家具は大変な人気となっています。

◇木目が特徴的なオーク材

大胆な木目が特徴の家具に使われるオーク材は、主に3種類に分別されており、「ホワイトオーク」「レッドオーク」、そして日本の木材として有名な「ナラ」もオーク材の仲間です。
オーク材は、虫が苦手とするタンニンが多く含まれており、高い耐久性と耐水性に富んでいることから、ウィスキーやワインの樽材、家屋の床材や建具に取り入れられています。
オーク材の木目には、シンプルな真っ直ぐの模様が特徴の「柾目」、力強い模様が特徴的な「板目」、オーク材特有の木目「虎斑」の3種類があり、それぞれに存在感のある模様です。

■まとめ
北欧家具の概念には、寒い季節に家族が家で居心地よく過ごせるようにという思いが寄せられています。
木の温かいぬくもりとシンプルでスタイリッシュな北欧家具は、それだけで家の中を華やかにしてくれる存在感があります。
それは、シンプルな建築を基本にした和室にも、特徴ある存在感を見せてくれる魅力があります。
家族全員が集まるときに、気分がほっこりするような温かい雰囲気に包まれる空間を、北欧家具はサポートしてくれるでしょう。